
ウェーハの温度を推測するのはやめましょう。
スマートファブを構築する場合、まず最初にやるべきことは、接触型の熱電対を使わないことです。それらはあまりにも反応が遅いからです。また、センサーがウェーハに触れることで、ウェーハが汚染されるリスクもあります。
そのため、私たちは高効率な赤外線センサーを利用します。これらのセンサーはウェーハの表面に触れず、リアルタイムでデータを取得できます。そして、デジタルツインを正確に管理するために必要な詳細なデータも得られます。
赤外線センサーの難点
問題は、ウェーハ処理装置の速度が非常に速いということです。数ミリ秒単位で動いています。赤外線センサーはウェーハから発せられる電磁波を検出しますが、これは単純に接続すれば済むほど簡単なものではありません。
半導体は繊細です。ドープ剤の量やコーティングの種類によって、放射率が変わります。もし、標準的な0.95という値を使っただけでは、温度測定結果が不正確になります。この業界では、わずかな誤差でも製品が台無しになってしまいます。そのため、正確な数値を得るためには、調整可能な補正機能を使用します。
データの伝送
データがボトルネックになってしまえば、どんなに高性能なファブでも意味がありません。私たちは、古いアナログ式の4-20mA信号のやり取りを使わず、デジタルインターフェースを利用しています。これにより、300mmウェーハ全体の温度分布をリアルタイムで確認できます。もし熱点が見つかったら、ウェーハが損傷する前に対処できます。
注意すべき点
しかし、全てが順調というわけではありません。高速の赤外線センサーによって大量のデータが生成されます。もしネットワークの帯域幅が不足していれば、遅延が発生します。3秒の遅延がある“リアルタイム”データは、実際にはリアルタイムとは言えません。それは単なる過去の記録に過ぎません。
また、周囲の環境にも注意が必要です。赤外線センサーは、装置内の石英壁からの反射光によって誤ったデータを取得してしまうことがあります。通常、センサーの視野を遮断しておきます。これは簡単な対策ですが、ウェーハ自体の温度を正確に測定できるようになります。